生命惑星進化学グループのページへようこそ.
当グループが属する阪大宇宙地球科学専攻は,「宇宙,地球・惑星,物質,生命」をキーワードに、物理学的手法を基盤として地球科学から宇宙科学をつなぐ様々な研究に取り組んでいます.その中で当グループは,天文学・惑星科学を軸にしつつ,宇宙における生命の可能性を考察する上で地球や生命も視野に入れながら研究を進めています.本グループは,個人で取り組む研究もあれば,個々の研究を尊重しつつも実験やプロジェクトでは複数人で実施する研究グループもあり,多様な研究スタイルを取っています.「宇宙における生命」という研究分野は歴史の浅い学際的な分野であり,複数の学問分野にまたがりながら数値計算・室内実験・フィールド調査などの多様な手法を組み合わせていくことによって,新たな知見を得ることを目指しています.研究対象は,地球から太陽系天体,系外惑星まで幅広く,学生の興味と照らし合わせながら研究テーマを絞っていきます.大学院において当グループで研究を行うために学部4年生で当グループに配属することは,必須ではありません.他大学の学部から当大学院・当グループへ進学する院生も多くいます.当グループへの配属を希望される方は,教員とメールやオンラインでの相談の上で決めていただければと思います.研究活動では指導教員との人間関係や研究室の雰囲気が重要な要素となりますから,自分との相性を考えながら判断してください.
学年ごとのイメージ
学部4年生
卒業研究(宇宙地球科学特別研究)として,あるテーマについて集中的に取り組み,「研究」というものがどういうものであるかを体験します.それに先立って研究テーマを決めるために,毎年5月下旬に開催される日本地球惑星科学連合(JpGU)大会に参加して沢山の研究発表を聴き,自分の興味に向き合ってもらいます.その後は,グループのゼミに参加して研究の構成やプレゼンテーションの技術などを学びつつ,教員や他学生と積極的に議論や交流を重ねながら研究を進め,2月初~中旬には卒業研究発表会で発表します.また,2月末日までに卒業論文を書き上げ,自らの研究を日本語でまとめ上げる力を養います.博士前期課程(修士課程)
大学院は,学部で得た知識を土台に博士課程と一体となって主体的に研究を進めながら,社会貢献につながる力や論理的な思考を育み,研究者や指導的な人材を養成する場所です.そのために,教員や先輩,さらには国内外の研究者と共同で研究経験を積み重ね様々な先行研究を読むことで,多様な視点や手法,言語化の技術などを学び進めます.最終的には2年間の成果を修士論文としてまとめて1月下旬に提出し,2月上旬の修士論文発表会で発表することで,修士学位取得の審査を受けます.修士論文の研究テーマは,卒業研究を踏まえたものである必要はありませんが,単なるレビュー(先行研究の体系的なまとめ)で終わることなく,独自性と先端性のあるテーマを考えます.博士後期課程(博士課程)
修士課程での経験と実績をもとにさらなる研鑽を進め,研究者として独り立ちできるよう,より自主的に研究を進めます.研究成果を専門誌への投稿論文としてまとめ上げ,審査を経て発表します(博士号学位審査までに1本以上の論文投稿・発表があることが必須です).また学会講演会などでの発表を通して成果を宣伝し,研究者同士の人脈も培っていきます.課程での一連の研究を最終的に博士論文としてまとめ,3月末の学位取得を目指す場合は,1月下旬の事前審査委員会での審査を経て,2月上旬の博士論文公聴会での成果発表を行います.研究環境・研究活動
学生居室

セミナー

受講を勧める講義
大阪大学では,研究の礎となる多様な講義が提供されています.理学部の選択科目のうち,当グループでの研究活動に大きく資する講義を下記に紹介しますので,当グループへの配属を希望する学生には受講を強く勧めます.受講していることが配属の必須条件ではありませんが,受講経験があることはそれだけ円滑に研究活動を始めることができます.- 学部2~3年生向け
- ・地球惑星物質学:鉱物や氷の構造と物性,熱輸送の理論など,天体の内部進化に必須な情報ばかりです.
- ・地球科学概論:惑星科学は全てにおいて地球科学に根ざしていますから,地球の全容理解がまず必須です.
- ・連続体力学:天体の内部進化や地形形成を司る物質の変形や流動を学ぶことは,大きな強みになります.
- ・数値計算法:理論研究だけでなく実験や観測でも,データ解析処理やプログラミングは重要なツールです.
- ・生物物理学概論:物理的な視点に立ちながら,生命の基本的な仕組みや概念を学びます.
- 学部3~4年生向け
- ・惑星科学概論:太陽系の起源と惑星形成,地球型惑星の進化などに関する統一的な現状理解を得ましょう.